2024年9月10日 10時07分
執ようなクレームなどのカスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」に対する対応方針を定める動きが私鉄大手の間でも広がっています。
私鉄各社でつくる業界団体は、酒に酔った乗客からの暴力や、過剰な謝罪の要求などのカスハラに対する基本的な考え方を去年12月にまとめ、各社に対応を促してきました。
これを受けて、小田急電鉄、東武鉄道、京急電鉄など私鉄大手の間で対応方針を定める動きが広がっています。
この中では、暴行や脅迫などの身体的・精神的な攻撃や居座りなどの拘束的行動、不当な金銭補償や謝罪の要求、従業員の個人情報のSNSへの投稿などが行われた場合、カスハラと判断するとしています。
その上で、カスハラに対しては、警察への通報や弁護士と連携した法的措置の検討など厳正に対処するとしています。
業界団体がJRを含む鉄道各社に行った調査では、カスハラのうち暴力行為に限っても昨年度、517件が確認されているということです。
東武鉄道人事部の山田粧和子課長補佐は「鉄道業界は、ほかの業界に比べてもカスハラに対する課題認識を持ってきた。カスハラによってサービスの質が低下し周囲の乗客への影響も出てくる。今後は従業員が迷わないよう具体的なマニュアルを整備したい」と話していました。
