「ブルー・ライト・ヨコハマ」などのヒット曲で知られ、映画やドラマでも活躍した、歌手で俳優のいしだあゆみさんが今月11日、甲状腺機能低下症のため東京都内の病院で亡くなりました。76歳でした。
いしださんは、大阪 池田市の出身で、中学生のとき芸能界入りして1964年に民放のドラマ「七人の孫」に出演して人気を集め、同じ年に歌手としてもデビューしました。
1968年に発表した「ブルー・ライト・ヨコハマ」が大ヒットしたほか、その後もつやのある声を生かして「あなたならどうする」などのヒット曲を出し、NHK紅白歌合戦に10回出場しました。
1970年代後半からは俳優として数多くの映画やテレビドラマに出演し、映画「火宅の人」では、日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を受賞しました。
NHKでは「阿修羅のごとく」で印象的な役柄を務めたほか、いしださんの家族をモデルにした2003年度の連続テレビ小説「てるてる家族」では、いしださん自身も歌手役で出演し、話題になりました。
2021年には旭日小綬章を受章しています。
事務所によりますと、いしださんは去年も映画に出演するなど活動を続けていましたが、今月11日、甲状腺機能低下症のため東京都内の病院で亡くなりました。
76歳でした。
いしだあゆみさんと長年の親交があった歌手の和田アキ子さんはコメントを発表し「デビュー当時、本当に本当にお世話になりました。当時、私はよく先輩にいじめられていましたが、『あんなの気にしちゃダメよ』って優しく声をかけてくれました。同じ大阪出身だったこともあり、私は何かあるとすぐにあゆみちゃんに相談していました。『アコとしゃべると大阪弁がうつるじゃない。女優だから標準語を話さないといけないから大変なんだから』と笑いながらポテトチップスを一枚一枚ポリポリ食べる姿をよく覚えています。大好きな人がお亡くなりになってしまい、残念でなりません。心よりお悔やみ申し上げます」などとしています。
いしだあゆみさんは、大阪・池田市の阪急池田駅近くにある商店街で育ちました。地元の人たちからは、いしださんの死を悼む声が聞かれました。
いしださんの実家があった池田栄町商店街振興組合の加藤健一理事長は「ここの商店街から出たスターといえば、いしださんでした。商店街にくるお客さんに、いしださんの実家はどこですかと聞かれたこともありました。亡くなったのをニュースで知って非常に残念です」と話していました。
商店街でお茶の販売店を経営している80代の男性は「小さい頃に姉妹で近くの川で遊んでいる姿をよく見ました。歌手や俳優として活躍しているのを見て、同じ商店街で過ごした身として誇らしいと感じていました」と話していました。
長崎から来た70代の女性は「テレビで拝見し、『ブルー・ライト・ヨコハマ』とかをよく聴きました。まだまだ、さまざまなジャンルで活躍できる方だと思っていたので残念です」と話していました。
